特急 つばめ の珍編成


展望車について調べていくうちに、奇妙な編成に遭遇することが有ります。

これは? と首をかしげるような珍編成を集めてみました。

画像については出版されている書籍より《引用》させていただいております。

したがって、あくまでも元の画像の著作権を侵害するものではなく、件の情報に

ついての詳細は当該書籍を参照いただきたいのがこのページの趣旨です。



珍編成が出現するのにも理由があるはずです。

珍編成出現理由として考えられることはいくらでも有ります。

例えば・・・・
@ 外人観光客や団体客が多い時の増結車として
A 車両点検(全検など)による車両不足の補充として
B 台風などの災害で車両運用がつかなくなったときなど
C 政府の催し物開催時の移動手段として
D 皇室関係者(天皇陛下以外の)移動手段として



東京駅で出発を待つ 1レつばめ  展望車の前に《はつかり》色のナロ10が・・・ 
  昭和34年4月2日 出発を待つ1レ特急つばめの東京駅での晴れ姿です。(マイテ391)
でも、展望車の次を良く見ると《はつかり》色の車両が見えます。

宮原所属の編成に尾久所属の車両が混入している非常に珍しい編成です。

なぜ、この珍編成が出現したか、非常に興味が湧いてきます。

4月10日に皇太子ご成婚を控えた日本。
外国からの賓客が大挙して来日。
日光・京都・大阪と相当数のVIPが移動手段として優等列車を利用したと思われます。

当然、マイテ3911やマイ38などの予備車も
出動したと思いますが、それでも優等車両が足りず《はつかり》の予備編成をバラして《つばめ》に連結したと推測します。

でも、気になるのが大阪と東京の融通です。
尾久と宮原の関係はそれほど親密ではなかった????


 新人物往来社 懐かしの特急列車より引用
沢柳健一氏撮影
 カラー画像満載の本誌
国鉄特急ファンとしては垂涎の一冊です




 特急 はと の珍編成
  これぞ珍編成中の珍編成。
EF58の次にナロ10+オシ17+ナロ10が・・・
しかも、オシ17は茶色です。

写真を拡大してみたところ、3両目の窓より
金髪が見えてます。
これは間違いなく外人団体専用です。しかも食堂車までチャーターするとは普通の団体ではないですね。

青大将の予備編成にはマシ35もあったの
ですが、茶色のオシ17を借りてくるとは
余程車両が不足していたのでしょう。
気になるのはこのオシ17をどこから借り
たか?
 鉄道ファン2008年1月号 10系軽量客車の足跡より引用
平野唯夫氏撮影 昭和34年10月 柏原付近
 10系車両について詳しく解説されたシリーズ
No.1として左記の画像が紹介されています



特急 さくら の展望車??? 
  こんな編成もあったようです。

当時の特急列車に展望車がついていたのは つばめ はと
だけでした。
ところがこんな珍編成も有ります。

さくらにマイテ49が、しかもマイ38が2両も付いてます。
これは日赤関係の貸切利用とのことです。

この画像以外にも《さくら》に展望車が付いているのを見かけたことがあります。
複数の写真が残っているということは、《さくら》の展望車はかなりの回数に渡り連結されたようです。 
 鉄道ピクトリアル1987年6月号より引用
 野口昭雄氏撮影 昭和32年7月24日
 この鉄ピク誌にはマイテ49に関する情報が豊富に記載されておりマイテ49ファンは必読の1冊です


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 特急 つばめ に前後2両の展望車が連結され???
  珍編成もここまで来ると《ウォ〜》と思わず声をあげてしまいます。

なんと、この編成は通常の《つばめ》編成に更に1両、展望車が増結されています。

このマイテ491に誰が乗っていたか?
当時皇太子であった今上天皇が
ご乗車されたそうです。
1レつばめの東京〜岐阜間に連結され、所用の岐阜まで陛下専用の車両として1両連結されたとか。

次位に連結されているのはスハニ35.ここで不思議に思うのは陛下の食事はどうされたのでしょう。
岐阜到着は14:20。
まさか浜松の《うなぎめし》では
無いでしょうね^^
陛下にお聞きしたいです。
 
 鉄道ピクトリアル1987年6月号より引用
 中林 勇氏撮影 昭和32年7月17日
他にもお宝画像が満載です。
江若鉄道乗入のマイテ49とか
パキスタン大統領特別列車とか
そそられる内容ばかりです。


いかかでしたか? 特急つばめの珍編成〜
冒頭にも述べましたが、珍編成の経緯は要人輸送や外人団体輸送が多かったようです。
しかし、秋田のHO様の情報によると御殿場線経由の青大将はと があったとのこと、
しかも展望車はマイテ3911というから驚きです。
これは台風か何かで根府川橋梁が渡れなかったためとか。

この他にも色々な珍編成の情報が有ります。
情報を頂くたびに古本屋、或いはネットオークションで関係資料を漁る私はやはりマイテ病
患者でしょうか。


  

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