東海道本線全線電化についての新聞報道



 ご覧頂いております新聞記事は昭和31年11月19日の夕刊紙です。4大新聞社
による報道内容はほぼ同じですが、読売新聞は画像ナシ、他の3社に関しては
お決まりのポーズです。撮影場所には三脚が林立していたことでしょう。
 
     
 朝日新聞    毎日新聞
 
 
     
 日経新聞    読売新聞
 
 
 
国鉄総裁のテープカット、SKDガールが花を添え盛大に行われた発車式。大勢の報道関係者の中に鉄道通の鷹司平通氏も
カメラを構えていたと朝日新聞で伝えられています。

この報道で注目されるのが青大将となった列車の色です。式典当日まで公にしないでひたすら隠していたことについて、4大紙の
どの新聞社よりも言及されていません。
朝日新聞では 《浅みどり色で屋根は銀というスマートな》という表現で伝えられ、国鉄関係者が苦労した《世間をあっと言わせる》
意気込みは伝えられてないのが残念です。


 十河国鉄総裁のテープカットで9:00AM定刻出発。
この記念ヘッドマークはこの日のために作られ、たった1回しか使われなかったようです。
交通博物館を経て現在は鉄道博物館に展示されています。

 
EF5857と共に東海道を下ったヘッドマーク
 
 
 
 EF5889と共に東海道を上ったヘッドマーク
   (やぶお様ご提供)



 電化完成記念ポスター
 
 鉄道博物館に保存されている電化完成を伝えるポスターです。
当然ですがここにも青大将のことは一切触れていません。
この斬新なデザインはどなたのものによるものでしょうか。



本ページの新聞記事についてはmo-yan様がわざわざ大阪の国会図書館へ足をお運び頂き
私へお送りいただいたものです。
東京の新聞で報じられた東京駅の発車式ですが、大阪で発刊された新聞には大阪駅での
発車式の模様は報じられたのでしょうか。
大阪でも記念ヘッドマークを付けたEF5889が記念式典を行ったはずですが不思議なことに
記録写真は殆ど見ません。

意外と知られてないのがこの日のダイヤ改正で山手線と京浜東北線が分離して、田端〜品川間が
複々線となったことです。 いまでこそ当たり前のように山手・京浜東北が併走していますが
当時は画期的なことだったことでしょう。電化記念式典の後に、分離記念式典が行われたと
報道されているのが印象的でした。

   

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